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東洋医学から学ぶ 筋肉痛や筋肉疲労について 筋肉の痛みや疲労は発熱と同じ、身体からのサイン
筋肉痛や筋肉疲労について 筋肉の痛みや疲労は発熱同じ、身体からのサイン
筋肉の痛みや疲労は、発熱と同様に「これ以上、運動や仕事などの作業を続けると体に害が及びますよ」という人間の生体における警報のひとつです。
鍼灸治療は、鍼やお灸で体の経穴(ツボ)や経路を刺激して自己免疫力を高め、病気やケガを快方に導きます。
鍼やお灸は、筋肉痛にも効果的で、マッサージだけでは届きにくい体の深部のコリや痛みにも有効な治療法です。
筋肉痛や筋肉疲労へのアプローチ
西洋医学では
体に電極を付けて微弱な電流を流す低周波治療がおこなわれることがありますが、体には体表筋の奧に深層筋と呼ばれる筋肉群があります。
この深いところにある筋肉は、体の表面に電流を流したり、ハンドマッサージでは十分な治療効果が得られないケースもあります。
東洋医学の鍼治療では
体表筋の奧に深層筋に鍼を打ち、深層筋に働きかけて治療をおこないます。
スポーツ現場などではでは、かなりの信頼度を得ており、オリンピックやプロスポーツをはじめ、世界的にも鍼灸の効果が認められ、疲労回復、筋肉痛に対して、鍼治療が多く用いられています。
鍼灸院を訪れる7割の人が、肩や首、背中の筋肉の痛みやコリを訴えています。
筋肉の痛みのほとんどが筋肉の炎症や血管の閉塞が原因で起こります。
鍼治療は、マッサージだけでは届きにくい体の深部のコリや筋肉痛にも効果的な治療法です。
筋肉に疲労がたまりやすい原因と対策
同じ動作を取り続けると筋肉に疲労物質がたまり、筋肉痛や筋肉疲労を起こしてしまいます。
この疲労物資を取り除く効果があるのがツボへの刺激です。
例えば、首を少し前に出した状態で長時間パソコンの画面を見て作業をしていると、不自然な姿勢で6kg~7㎏もある頭を支えなければいけないため、肩や首、背中にとっては大きな負担になってしまいます。
上半身のコリの中でも、どの部分がコリやすいかは、姿勢や筋肉のつき方によって人それぞれ違います。
例えば、肩こりには肩井(けんせい)、肩外兪(けんがいゆ)などのツボがありますが、
鍼灸治療ではその人にぴったり合ったツボを見つけ出して施術がおこなわれるため、効果が得られやすいのが特徴です。
肩井(けんせい)
ツボの位置
肩井(けんせい)は、首の根元と肩の外側との、ちょうど中間にあります。
ツボの押し方
人差し指、中指、薬指をそろえて当て、気持ちよく感じる強さで5秒押してゆっくり離す刺激を、3~5分間繰り返します。
肩中兪(けんちゅうゆ)
ツボの位置
頭を前に倒したときに首の後ろに出ている骨(第7頸椎)の少し下で、体の中心から指3本外側に進んだところにあります。
ツボの押し方
中指の先を当てて、気持ちよく感じる強さで5秒押してゆっくり離す刺激を3~5分間繰り返します。左右をいっしょに刺激すると、もみ返しの予防になります。
足の疲れに効果的なツボ
飛陽(ひよう)
ツボの位置
飛陽は外くるぶしの後ろのくぼみに指先を当てて上にすべらせていって、筋肉にぶつかるところです。
ツボの押し方
両手の親指をツボに当て、すねをつかむようにしながら、気持ちよく感じる強さで、3~5秒押して離す刺激を3~5分間繰り返します。
足の三里(あしのさんり)
ツボの位置
足の三里はひざの下の骨の外側2㎝ほどにあるくぼみのあたりです。
ツボの押し方
両手の親指を当て、すねをつかむようにしながら、気持ちよく感じる強さで、3〜5秒押して離す刺激を3〜5分間繰り返します。
お灸について
お灸も筋肉痛に効果があります。
お灸治療に使うもぐさは、よもぎの葉の裏側の綿毛で作られています。
よもぎといえば草餅などで知られていますが、殺菌や消炎、保湿効果にすぐれ、止血剤としても民間療法として昔から用いられてきました。
お灸には様々な種類がありますが、分類の仕方も様々で有痕灸と無痕灸といった分類や皮膚の上に直接もぐさをのせて点火する「直接灸」と、皮膚との間をあけておこなう「間接灸」といった分類方法などがあります。
直接灸は、皮膚に直にもぐさを置いて火をつけ人為的に簡単なやけどをつけることで、生体の防御作用を引き出します。燃え尽きるまでに取り除くタイミングがあり、小さな水泡や灸痕が残る場合があります。
間接灸は、皮膚ともぐさの間に熱に対する緩衝材を入れてお灸をおこなうことで、柔らかな温かさがゆっくりとツボに刺激を伝えていきます。
直接皮膚にあてないため、熱さはそれほどなく気持ちがよい程度の刺激量です。
鍼治療は家庭ではできませんがお灸は家庭でできます。
まとめ
鍼やお灸で体のツボを刺激する鍼灸治療は、現代医学でもなかなか改善しにくい筋肉痛を緩和することができます。
痛みがひどくならないうちに、信頼できる鍼灸院を訪れて痛みを取り除みを取り除きましょう。